「ねぇ。またライリーの新しい彼女見たわ。」
俺の日々の修行の終わる頃、若葉のデイケアの仕事も終わった。
親御さん達が子供達を連れて行くのを見送り、お互い疲れた身体をベットで休ませている途中、
彼女は、そう、切り出した。
***
俺、ルークヴォイは、若葉とは腐れ縁と言っていい関係だ。
小さい頃から近くに居たので、幼馴染と言っていいが、別に一緒に居たいからいるわけでもなく、たまたま近くの道を進んで来てしまったというだけだ。それに小さい頃から一緒だったせいか、若葉のことは、今まで恋愛対象としては、見たことがなかった。
(あ、そして、今のところ、俺はホモではない!)
ただ、この新しい家をシェアすることになってからは、やはり同じ家に住むだけあって、会う機会も増え、親友、といえるぐらい精神的にも近い存在になったと思う。
意外とサバサバしている若葉自身の一流コックになる夢(今はもう叶ってデイケアに転職したが。)をひたむきに追う姿は、とても好印象で、何故今まで近くにいたのにそういう深い話をしなかったんだろう、もったいなかったなとも思うようになった。
こないだ、ライリーという色男も家を一緒にシェアするようになった。
ライリーはいい奴で、俺も若葉も比較的にすぐ打ち解けた。きっと、彼の社交術のたまものだ。
そして必然的に彼に関する話題も増えた。
「新しい・・・っていうと、こないだのプリティープロンドではない子か?」
「そう。今度は、ブルネットの綺麗な人だった。彼、結構な遊び人なのね。」
「はは。そういうオーラ出てるよな。色気っていうか。男から見てもたまにゾクッとする。」
「あなたそんな事思ってたの。ライリーにチクってやろーっと。」
「・・・あいつだったら、男でも手つけてそうだよな・・・。」
「・・・。確かに。ふふっ。もう、しょうがないわね。ふたりが恋人になったら私が気まずいから、黙っといてあげる。感謝しなさい。」
「ハハー女王様ーありがたき幸せー。つか、俺とライリーが恋人とか気持ち悪いこと言うな。」
「あら。同性愛万歳じゃない。萌えるわ。」
真面目な顔で言うな。
「おまっ、腐女子か!」
「今頃気付いたの?日々あなた達に萌えさせていただいているわよ。でも、本気でくっつくと私が居づらいでしょ。今この生活気に入っているから、変わりたくないのよ。」
「あー。俺とあいつで萌えとかその辺寒気がするから、スルーするが、今の生活が気に入っているのは、俺も一緒。最初は人と家をシェアするなんて途中で煩わしくなると思ったけど、意外に快適だな。」
「スー・・・スー・・・。」
少し話していると、突然返事が無くなった。
若葉は・・・寝ていた。
デイケアの仕事は、結構ハードだ。
騒いでいる子供の世話やしつけもするのだから、体力的にも精神的にも疲れてしまう。
子供があまり得意ではないのに何故この仕事を始めたかと聞いたことがあったが、
上の方からの『義務』なのだそうだ。
詳しくは若葉もよくわからないらしい。辞めたいと思わない所は、感心した。
「ふう・・・。」
そろそろ俺も休もうか・・・。
その前に若葉を起こして、化粧落とせと言わないとな。そのまま寝てしまうと彼女の肌に悪い。
「・・・・。」
全く・・・何が同性愛だよ・・・。
「俺の気持ちも知らないで・・・。」
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はい。文才の欠片もないものでした。
なんかポーズ撮ってたら書きたくなった。
別バージョン↓
ベットを占領された彼は結局そこで寝ることになった・・・。みたいな。